低血糖とは、血中のブドウ糖の濃度が低くなる状態で、糖尿病に多くみられます。

最初は、汗が出て震えがくる、お腹がすく、落ち着かないという症状で始まります。このときに対処しないと、歩けない、力が入らない、目がかすむ、わけのわからないことをいう、意識が遠のく、けいれんを起こすというような症状を示すようになります。

糖尿病の治療中には、空腹だったり、空腹のまま運動をしたり、食事と食事の時間が空きすぎたりすると、低血糖が起きやすくなることがあります。また、インスリンや治療薬が多かったり、お酒を飲みすぎたりしたあとも、注意が必要です。

糖尿病以外にもアレルギーやホルモンのアンバランス、膵臓や肝臓の疾患などが原因になったり、内服中の薬の影響で低血糖になったりすることもあります。

内分泌系の専門医の検査が必要です。

糖尿病の治療中は、低血糖が出やすい状況を避けましょう。

低血糖の症状が現れたときには、ふだん血糖値を計っている人は測定し、血糖値を上げるために糖質を含んだ飲み物や食べ物をとりましょう。ただし、チョコレートやチーズなど脂肪分を含むものは、すぐに血糖値が上がらないので避けましょう。

医療機関では血糖値を上げるグルカゴン注射をします。本人や家族がその注射を使えるようにしておきましょう。

応急処置をしても15分以上、意識がもうろうとした状態が続いたり、気を失ったりした場合は、救急車を手配しましょう。