糖尿病性神経障害は糖尿病の3大合併症の一つです。血糖値が高い状態が続くことによって末梢神経や自律神経が障害されて起こります。

糖尿病性神経障害によって、動悸や発汗などの低血糖の症状があっても自覚しにくい、心筋梗塞が起きても痛みなどを感じないといった症状がみられることがあり、重症化する可能性があります。

症状としては、両足の裏や指先のしびれや違和感があげられます。病気が進むと、足の感覚が鈍くなり、傷ができても気がつきにくくなります。その他、立ちくらみ、めまい、便秘、下痢、胃もたれ、尿が出にくい、勃起障害などの症状もみられます。

治療の原則は血糖コントロールをきちんと行うことです。血糖値をよい値に保つために生活習慣を改善し、食事療法、運動療法を行います。薬の服用を忘れないようにしましょう。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 足を毎日観察し、タコやウオノメ、水虫や傷がないかをチェックします。
  • 足に傷があるときは早めに医師に相談しましょう。
  • 足は清潔に保ち、乾燥を避けて、保湿・保温を心がけましょう。
  • 薬が合わないと思ったときや、症状がよくならないときは主治医に相談し、薬を調整しましょう。
  • 禁煙を心がけましょう。
  • 塩分の摂取を控えましょう。
  • 自己判断で薬をやめてはいけません。
  • 足に傷があるときは、運動療法は控えましょう。