ドイツのウェゲナー博士が初めて報告した疾患で、鼻や肺に肉芽腫を認め、同時に炎症を示す疾患です。

炎症としては、発熱、全身倦怠、食欲不振などの炎症を思わせる症状と、鼻・眼・耳・咽喉頭などの上気道および肺・腎の3つの臓器の炎症が特徴です。

本来自分の体を守るべき免疫が自分自身を攻撃してしまうことが原因とされますが、はっきりしたところはわかりません。

日本では難病に指定されています。重症の場合は公費対象です。

近年は治療成績もよく、生命予後は改善していますが、再発も多いので、計画的に治療を継続することが大事です。

診断のためには、入院して、病変の生検を行い、肉芽腫性の病変であることを確かめます。

治療法は、免疫抑制剤、副腎皮質ステロイド剤による免疫抑制治療があります。病気を落ち着いた状態(寛解)へ導き、内臓のダメージを最小限に抑えます。

治療の反応をみるためと日和見感染を防ぐために、初期治療は入院して行います。治療が軌道に乗ったら外来で継続して治療します。