乾癬性関節炎とは、慢性の皮膚病である乾癬に腫れや痛みを伴う関節炎を合併する病気です。乾癬の4~30%に起こるといわれます。
関節炎の症状が進行すると関節が破壊されて変形することもあるので、関節炎の症状が悪化したり、異常を感じたりしたときはすぐに受診しましょう。
約80%は、関節炎よりも先に皮膚疾患が現れます。皮膚が赤くなり、はがれた皮膚の一部が付着する皮疹が生じて、かさかさし、かゆみを感じます。爪にできると爪に熱感が生じ、爪にくぼみができたり、爪がはがれたりします。その後、関節炎が生じ、その他、指の腫れ、アキレス腱など腱の付着部の炎症、腱鞘炎、腰痛、脊椎炎、ブドウ膜炎や結膜炎などの眼の症状が認められます。
治療法は、炎症と痛みに対しては非ステロイド抗炎症薬や抗リウマチ薬を使用します。中でも、抗TNF阻害剤、インフリキシマブ、アダリムマブは、多くの患者さんの皮膚症状、関節症状、関節以外の症状の改善に効果が認められています。
ただし、免疫抑制剤や抗TNF製剤を使用しているときに重症の感染症を起こすと、命に危険が生じる場合があります。感染症にかかったときは、早めに受診しましょう。