多発性筋炎(PM)/皮膚筋炎(DM)は、手足などの筋肉が侵され、力が入らなくなったり、疲れやすくなったりすることを基本的な症状とする病気です。特徴的な皮膚症状がない場合を多発性筋炎、ある場合を皮膚筋炎といいます。
日本には約1万人の患者さんがいると推測されています。
ともに5年生存率は80%前後です。悪性腫瘍や難治性間質肺炎の合併率が高い皮膚筋炎のほうが、多発性筋炎よりも重症になりやすいです。特に、筋力低下が乏しい皮膚筋炎(ADM)は、進行の早い間質性肺炎を合併しやすく、2~3カ月で死亡する例が約半数で見られます。
膠原病の専門施設に入院して、肺や心臓、消化管などの内臓のチェックや悪性腫瘍の有無などを検査する必要があります。
ともに約20%に再発が見られますが、最初の診断と治療が適切に行われれば入院は通常初回だけですみます。
悪性腫瘍が発見されたときは、悪性腫瘍の治療が優先されます。
ともに厚生労働省の特定疾患に指定されています。医療費の一部が補助されるので、診断が確定したら保健所でその申請を行ってください。
治療には高用量のステロイド薬や免疫抑制薬が用いられます。退院後も、これらの薬を服用しつづけるため、免疫が低下した状態となります。手洗いやうがいなどの感染予防対策を必ずとりましょう。
特に皮膚筋炎は、発症後2~3年間は悪性腫瘍を合併しやすいので、定期的にがんチェックを受けてください。
発熱や呼吸困難、喀痰、咳などが出たときは、すぐに医療機関を受診してください。
ステロイド薬により糖尿病を発症している方は、食事の指示を守るようにしてください。
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