異物が体内に侵入したとき攻撃・排除しようとするシステムを免疫機構といいます。その免疫機構が何らかの原因で異常を来し、自分の体の一部を攻撃・排除して起こる病気を自己免疫疾患といいます。シェーグレン症候群は唾液腺や涙腺などが攻撃・排除の標的となった自己免疫疾患の一つです。

唾液腺から唾液が十分に分泌されなくなるために、口の中が乾きやすくなります。 また、涙が出にくくなるため、目が乾燥します。

根本的な治療法はなく、対症療法となります。

口中や目の乾燥を防ぐうえで大切なことは乾燥する環境を改善し、こまめに加湿することです。 【ドライマウスの対策】

  • 口腔内の清潔と湿潤を保つため、少しずつ水分を口に含む習慣をつけます。
  • 糖を含まない飴やガムで唾液の分泌を促します。食事はよくかむと、唾液が出やすくなります。
  • フッ素やクロルヘキシジンを含む歯磨剤・洗口剤で口腔内の清潔を保ちます。
【ドライアイの対策】
  • 点眼液で目の乾燥を治療します。
  • 加湿器の利用や濡れタオルを室内に干すなどの工夫をして室内の湿度を保ちましょう。就寝中も湿度に注意しましょう。
  • パソコンなどの画面を長時間見続けると瞬きが減り眼球が乾燥します。こまめに休みをとりましょう。
  • 机の位置も直射日光が当たらない位置にしましょう。
  • ドライアイ専用の眼鏡などで目の周りの湿度を上げ乾燥を予防します。