過敏性血管炎は、感染や薬剤のアレルギーによって、皮膚の血管に炎症が起きる病気です。

症状としては、皮膚の表面に少し硬めのしこりを伴う紫斑が生じます。なお、アレルギー性紫斑病(ヘノッホ・シェーンライン紫斑病)になると、皮膚だけでなく腸や腎臓にも炎症がおきて腹痛や下血・血尿・蛋白尿の原因になります。

皮膚症状以外には、発熱、腹痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠などがみられます。

アレルギーの原因がなくなれば、自然に軽快することも多いので、原因を除くことが大事です。

検査では、血管の炎症を証明するため、皮膚の生検が行われます。アレルギー性紫斑病が疑われ、腎臓の炎症が強いときは腎臓の組織の一部を採って顕微鏡で調べる腎生検を行うこともあります。

皮膚症状だけの場合は薬を使用せず、経過を観察します。痛みが強いときや長引くときには痛み止めなど、いろいろな薬を使用します。

腹部や腎臓などの炎症があるときはステロイド治療を行います。

腹痛がひどくて食事がとれない、足の関節が痛んで歩けないなどの症状があるときは、内臓病変が重く、病状が不安定と考えられます。この場合は入院して大量のステロイド治療を行います。