脊椎・仙腸関節と四肢の大関節の炎症性疾患に起因します。多くが30歳前の若年者に発症し、腰殿部・背部・首と股・膝・肩関節など痛みが起こります。

朝の起き上がる時や1歩踏み出すのに体のこわばりのため30分以上かかります。動くと緩和します。激痛の発作は急に緩和し、再発する波があります。

進行すると脊椎が前屈位で固まり、可動性がなくなります。目のぶどう膜炎や炎症性腸疾患、乾癬を伴うことがあります。

診断のために、X線検査、MRI検査、HLA-B27遺伝子または遺伝子の発現状態を見る検査を行います。

疾患の活動性などを評価するためにアンケートのような患者さんの記載が重要です。これは過去1週間の朝のこわばりや背部痛の程度を評価するためのBASDAI、また、日常動作の障害の程度を評価するためのBASFIがあります。

診断や合併症を知るために、または治療中の併発症を回避するための検査も行われます。

詳細は「療養の手引き」を参照のこと。AS友の会: http://www5b.biglobe.ne.jp/~asweb/tomonokai/JASC.html

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 体幹が固くなりやすいので、腰から首までの可動域保持のための体操が最も基本的な治療として重要です。体操は毎日行ってください。
  • 喫煙は体全体の炎症を起こすために害です。
  • 骨病変が進行された患者さんは、軽微な外傷でも骨折することが多く、このために頚髄損傷で四肢や呼吸麻痺になることが危惧されます。格闘技やラグビーなどコンタクトスポーツは回避すべきです。