腎臓には糸球体という組織があり、ここで老廃物などが濾過されて尿のもとがつくられ、尿細管へと流れていきます。腎細部がんは、この尿細管で発生するがんです。

初期のころはほとんど症状がなく、進行すると血尿や痛み、お腹のしこりなどの症状が出てきます。

以前は初期の発見は難しかったのですが、今は人間ドックでの超音波検査の普及や、他の病気でCTをとる機会が増え、初期の段階でも発見できるようになりました。

原因としては、肥満、高血圧、喫煙などの生活習慣が関係しているとされ、日本でも増えているがんです。

検査は、がんと良性腫瘍を区別し、また腎がんの広がりを調べるために、CTやMRIなどの画像診断を行います。転移が疑われる場合には骨シンチグラフィーやPET/CT検査を行います。

画像検査で腎臓にがんと思われる病変が認められた場合、その病変が腎がんである確率は90%です。

早期の場合は手術で完治することもあります。しかし、転移を認めた場合には薬物で進行を抑える治療が中心になります。

腎細胞がんの手術後は、残った腎臓の機能の低下を防ぐために、高血圧、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症などの生活習慣病の発症に注意しましょう。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 十分に水分を摂取しましょう。
  • 適度な運動をしましょう。
  • 動物タンパク質の過度の摂取を避け、食物繊維を多く摂取しましょう。
  • 塩分の過剰摂取を避けましょう。
  • アルコールの過剰摂取を避けましょう。