乳房内の乳腺は乳汁を分泌する小葉(しょうよう)と、小葉から乳頭までを結ぶ乳管とから成ります。乳がんは乳管や小葉の内腔にできるがんです。

非浸潤性乳がんは、がん細胞が乳房内の乳管や小葉(しょうよう)の中にとどまっている状態で、手術で治る可能性が高いがんです。転移や再発の心配はほとんどありません。

ただし、最終的に非浸潤がんと診断できるのは手術で切除した標本の病理診断によってです。

家族に乳がんにかかった人がいるときは乳がんになる可能性が高いので、乳がん検診を定期的に受けましょう。

自覚症状はほとんどなく、検診時のマンモグラフィなどで発見されることが少なくありません。

がんの診断は組織診断の針生検、マンモグラフィや超音波で部位を確認しながら針を入れ組織を採取して調べる吸引組織生検で確定します。

非浸潤がんと診断されたら、採血、検尿、心電図、肺機能検査、胸部レントゲン写真などを撮り、手術に支障がないかを確かめます。さらに、乳がんの広がりを調べるためにマンモグラフィ、乳腺エコー、乳房MRI、胸部CTで検査します。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 生検などの跡が痛んだり、腫れたりしたときはすぐに受診しましょう。
  • 手術前は風邪をひかぬよう体調管理をしっかり行いましょう。
  • 月1回程度、自分で乳房を触り、しこりがないかを調べましょう。異変に気づいたときは早めに受診してください。