帯状疱疹は以前感染して脊髄の後根(こうこん)にある後根神経節内に潜伏している水痘・帯状疱疹ウイルスが、体力の低下や免疫力の低下などの原因によって再び活性化して発症します。

免疫抑制治療を受けている人やHIV感染者は合併症を併発しやすく重症化することもあるので、水痘・帯状疱疹ワクチンの予防接種を考えましょう。

症状は、1つの神経の支配領域に沿って赤い皮疹が見られ、夜間も眠れないほどの痛みを生じます。通常は治療をしなくても7~10日以内に皮疹はかさぶたになり、痛みは消え、治癒します。

眼窩(がんか)にかかる帯状疱疹は眼科的合併症を起こすことがあります。速やかに治療を受けましょう。

治療後に帯状疱疹神経痛として痛みだけが持続する場合があります。特に高齢者に多くみられます。

再発を繰り返す場合は、免疫状態に異常をもたらす疾患が隠れていることがあるので、主治医に相談しましょう。

60歳以上の人は水痘ワクチンあるいは帯状疱疹ワクチンを接種すると(自費)、帯状疱疹のリスクを減らすことができます。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 早期に治療を開始したほうが、治りがよいので、兆候を見逃さずに早く受診しましょう。
  • 体力を極端に消耗するような、激しい運動や重労働、暴飲暴食は避けましょう。