パニック障害とは、突然に動悸、息苦しさ、めまいなどのパニック発作を繰り返し、そのため、「またあの発作が起きたらどうしよう」と不安になって外出が難しくなる病気です。
原因は明らかではありませんが、パニック発作は自律神経を統御する脳幹部、予期不安は情動などをつかさどる扁桃体を中心とした大脳辺縁系、広場恐怖による逃避行動などには前頭葉が関係しているのではないかといわれています。
一生のうち1回だけパニック発作を起こす人は9人に1人(全人口の約11%)で、その中の4分の1~3分の1(全人口の約1.5~4.7%)の人がパニック発作を繰り返し、パニック障害へと進展するといわれています。ですから、決してまれな病気ではありません。
治療は、薬物療法を中心に、認知・行動療法などの精神療法が併用されることがあります。
治療が遅れたり、適切な治療が行われなかったりすると、慢性化します。うつ病やアルコール依存症になる場合もあるので、専門医への早期受診が大切です。
副作用が心配なので薬を飲まない、薬に頼らず気力で治そうといった考えは望ましくありません。処方された薬は指示どおりに服用しましょう。
再発しやすく、治療も長引きます。治療を続けるには、メンタルヘルス全体を相談できる精神科医を主治医にもつことが大切です。
周囲の人々、特に家族の病気への十分な理解が必要です。
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