社交不安障害(社交恐怖)は、よく知らない人たちの前で注目されるかもしれない状況、あるいは行為をするという状況に対して、強い恐怖が続く病気です。
恐怖を感じる代表的な状況として、人前で「話をする」「字を書く」「スポーツや楽器の演奏をする」などの行為をするとき、「パーティや結婚式に出席する」「よく知らない人に会う」など人との交流場面があります。
恐怖を感じると、動悸がしたり、手にじっとりと汗をかいたり、声が震えたり、顔が紅潮したりするなどの不安反応が現れます。
強い恐怖を避けるために、生活や仕事、人との関係などに著しい支障が生じます。なお、「あがり症」や「内気」「恥ずかしがり屋」の場合は、日常生活に支障をきたすようなことはありません。
日本人では、100人中1~2人が、人生の中で社交不安障害を経験します。
治療では、抗うつ薬を中心とした薬物療法や認知行動療法という精神療法が用いられます。
約半数にうつ病の合併がみられます。
アルコール依存症になり、より重症化、複雑化することもあります。
死にたい気持ちが強くなったら、すぐに再受診してください。
抗うつ薬は自己判断で中止せずに、必ず医師に相談してください。
治療をより効果的に進めるために、できるだけ家族との同席をお勧めします。