非感染性結膜炎とは、アレルギー性結膜炎のことです。花粉やハウスダストによるアレルギー反応で眼のかゆみや充血が起こります。

スギ花粉症では、2~4月の花粉飛散時期に症状が出現し、花粉の飛散量が多いと症状が悪化します。

アレルギー性結膜炎の重症のものを春季カタルといい、これは学童の男児に多い疾患です。眼のかゆみのほか、角膜が障害されると眼の痛みや視力低下を伴うことがあります。

原因を調べるために、眼脂(めやに)や涙の検査をします。またアレルギーの原因であるアレルゲンを調べるために皮膚テストや血液検査を行います。

治療には抗アレルギー点眼薬を使用します。この点眼薬は安全で、症状があるときは継続します。1~2週間たっても症状が改善しないときは点眼薬の変更や追加を行います。

春季カタルでは抗アレルギー点眼薬と免疫抑制点眼薬を使用し、重症度に応じてステロイド点眼薬を加えます。ステロイド点眼薬の使用中は副作用のチェックのために、2~4週間に1度通院が必要です。症状が改善すればステロイド点眼薬は回数を減らしますが、抗アレルギー点眼薬と免疫抑制点眼薬は継続します。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 花粉飛散量が多いときは外出を控え、外出時は花粉防御用眼鏡を用いましょう。
  • アレルゲンを洗い流すため、ときどき人工涙液で洗眼しましょう。
  • コンタクトレンズは症状がないときにのみ使用します。使い捨てタイプがよいでしょう。
  • 春季カタルの場合、角膜障害がなければプールに入ってもかまいません。