眼底出血の大半は、カメラのフィルムにあたる網膜の血管からの出血です。病気の種類によって、血管自体が傷んで出血する場合、血液が血管内で凝固して血液が正常の血管からあふれて出血する場合、それに血圧が上昇して血管が破れて出血する場合があります。
網膜の中心にある黄斑部以外の網膜出血は大きな障害にならないので、自然に治るのを待ちます。
出血がすでに止まっていることが多く、その場合は治療をしなくても自然に治まります。
眼底出血によって見えなくなることがあります。その場合、どこの部位から出血しているかが重要になります。
硝子体(カメラのレンズにあたる水晶体の後ろにある)の中で出血が起き、1カ月程度経っても治まらない場合は、手術が行われます。
黄斑部の出血は視力低下の原因になるので、適切な治療が必要です。
眼底出血を起こす疾患のなかには、血管新生緑内障という難治性の病気を後に生じることがあります。この場合は、レーザー光凝固による早期の予防治療が必要になります。