エタノール中毒(急性アルコール中毒)は、短時間に大量のアルコールを摂取することによって起こる中毒症状です。エタノールを急激に摂取すると、呼吸や心臓の働きを制御する脳幹部や生命維持にかかわる脳の中枢部分までも麻痺させてしまい、最終的に死に至ることもあります。
治療は点滴によって血中のアルコール濃度を下げます。
以下のような症状の場合、エタノール中毒の可能性があります。
・いびきをかき、強くつねっても反応がない。
・口から泡をふいている。
・体温が下がって全身が冷たい。
・呼吸がゆっくりで、時々しか息をしていない。
・呼吸が異常に早くて浅い。
こうした症状が出たときには、すぐに救急車を呼んでください。その間、本人を一人にしないようにしてください。
点滴治療によって意識が回復した場合には、帰宅することも可能です。
全身の診察をしなかった場合には、転んだ際などにできる痣や打ち身が、後から判明する場合があります。気になるようでしたら受診してください。
帰宅後、頭痛、吐き気が出た場合には、すぐに受診してください。
中毒者が寝てしまったら、必ず横向きに寝かせ、衣類を緩め、体を温めてください。水、お茶を飲ませて、水分を補給してください。