熱中症は強い日射しを浴びて起きる症状です。熱射病は熱中症の重篤な状態で、高温多湿の環境のもとで、大量の汗をかいて、体内の塩分や水分が不足し、体温調節がつかなくなった状態です。室内にいても起こります。

症状は、頭痛、吐き気、めまい、全身倦怠感、動悸、息切れなどがみられ、重くなると意識がもうろうとしたり、呼びかけに反応しなくなったりします。

意識の低下がみられるときは救急車を手配すると同時に、すぐに涼しい場所に移動して衣服を脱がせて楽にし、水をかけたりあおいだりして体温を下げましょう。

意識はもうろうとしていなくても、めまいやふらつきがあり、頭痛があるときは、涼しいところで休み、水分を補給します。30分くらいで改善しないようなら病院を受診しましょう。

もともと心臓や呼吸器に病気がある場合や、血圧やかぜの薬、睡眠薬を内服しているときは、熱中症になりやすいので注意しましょう。

熱中症にかかった後しばらくは、体はまた熱中症にかかりやすくなっています。体が暑さに慣れるまでは数週間かかります。数日は外での運動や作業は避け、その後ゆっくりと再開してください。

水分の補給は、のどが渇いたら飲むというのでは遅すぎます。特に運動をするときは2〜3時間前に500mlほど飲み、運動を開始してからは、1時間に約1,000mlを10〜20分ごとに分けて飲みます。水分だけでなく塩分も補給しましょう。

新型コロナウィルス対策として多くの場面でマスクをつけることが一般的になっていますが、マスクを着用したままの激しい運動は熱中症のリスクを高める可能性があるため十分に注意しましょう。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 自宅でも高温多湿の環境に長時間いると熱中症を起こします。1日に数時間でもクーラーをつけて体を冷やし、水分や食事を積極的にとるようにしましょう。
  • 気温が31℃を超えるようなときは激しい運動は避けましょう。