アルコールによる急性中毒は、胃粘膜の障害や酩酊状態以外にも、アルコール代謝物質が全身の臓器に障害を与えます。メタノールの場合は視力障害を起こし、その他のアルコール類でも、意識障害、嘔吐、下痢、腎不全、血圧低下などが生じ、命に関わるようなことも出てきます。
成人が1口以上飲み込んだ場合、そして小児がなめるよりは多くを飲み込んだ場合、中毒の治療に慣れている医療機関を早急に受診する必要があります。ただし、24時間以上が経過してしまい無症状の場合は受診しなくてもよいでしょう。
吸入や皮膚への摂食で中毒が起きる可能性は低いでしょう。
自殺目的や認知症によるなど、曝露原因がアクシデント以外にある場合は再発予防のための対処が必要です。
中毒が疑われて受診する場合は、空きビンや容器など曝露物質がわかるものを持参しましょう。
皮膚に付着したときはすぐに水道水で洗い流しましょう。
誤飲や自ら注射したときは吸収量が多いために毒性が強く出ることがあります。できるだけ早めに医療機関に相談しましょう。
揮発性が高いものを扱うときは十分に換気を行いましょう。