溺水によって、全世界で年間50万人の命が奪われています。特に小児の死因としては交通事故に次いで多いものです。
症状としては、無症状から咳、呼吸苦、意識不明など軽症から重症までさまざまです。現場では、心肺蘇生が必要になることがあります。
水の中に沈むと、水が肺の中に入り窒息して呼吸が十分にできず、沈んでいる時間が長くなると脳にもダメージが加わります。重症例では人工呼吸器が必要になったり、脳へのダメージが残ったり、死に至ったりすることがあります。
呼吸障害に対しては酸素を投与します。それだけで不十分な場合は、喉に息をするための管を通して人工呼吸を行う必要があります。
水が肺に入ったり、嘔吐したりすることによって肺炎が起きたりすることがあります。これに対しては抗生物質で治療します。
意識障害を認める場合、今後意識が回復するかどうかは様子をみなければわかりません。数日後に頭部MRIやCTなどの画像検査を行いますが、脳へのダメージが画像にうつるときは、脳のダメージはかなり大きいといえます。
初めは軽い症状でも徐々に悪くなることがあるので、発熱・嘔吐・咳など何らかの症状があれば入院して様子をみます。
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