緊張性気胸とは、事故など何らかの原因で肺に穴が開いて肺が縮み、漏れた空気が肺や心臓などを圧迫し、血圧が保てなくなる病気です。早急に胸腔に貯まった空気を出さないと命にかかわることがあります。

事故などでろっ骨が折れ、骨が突き刺さるなどして肺に穴が開くことがあります。外傷の場合、その他に外傷がないかX線検査やCT検査をします。

緊急の治療が必要です。胸の打撲などで呼吸困難を起こしたときは、すぐに救急車を手配します。

治療は、縮んだ肺が元に戻るように肺にチューブを通し、たまった空気を外に逃し(胸腔ドレナージ)、肺を元のように膨らませます。

チューブ1本で不十分な場合には、胸腔ドレナージを行った後、さらにチューブを挿入することがあります。

肺を急激に膨らませることによって肺に水がたまって呼吸が苦しくなることがあります。これを再膨張性肺水腫といいます。人工呼吸などによる管理が必要です。

胸部外傷によって緊張性気胸が生じる場合があり、これは大量出血を合併するので、場合によっては開胸手術になります。