頻脈は、心拍数が1分間に100回以上ある場合をいいます。動悸があるからといって頻脈とは限りません。

頻脈は自律神経に関係があります。心臓は自律神経に支配されているので、病気以外にも、心の緊張やストレス、運動、あるいは薬物などで、交感神経が優位になると、頻脈が生じます。

頻脈の多くは、心臓の興奮形成が亢進して起きる頻脈性不整脈か、ドッドッドと脈が打つように感じられる洞性頻脈の可能性があります。

頻脈と同時に、冷や汗が出る、立ちくらみがある、息切れがする、胸痛がある、意識が遠のくなどの症状を伴うときは、すぐに受診してください。心電図をとり、頻脈性不整脈の可能性を診断します。

頻脈性不整脈の場合は診断に応じて、発作を予防し、症状を軽くする薬物療法やカテーテル治療などを行います。

洞性頻脈の場合は、原因を調べ、その治療を行います。

心臓疾患以外の原因で頻脈が起きる場合は、原因疾患の治療により治る可能性があります。

薬は毎日服用するものと、発作が起きたときに頓服的に使用するものがあります。副作用を確認するために内服開始後1~2週間以内に再診が必要です。薬が合わないときは早めに受診しましょう。

頻脈出現時の検脈は非常に重要な情報となります。また、携帯心電計を使って、不整脈を確認して管理することもできます。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 頻脈性不整脈、とくに心房細動は自律神経の乱れがきっかけで発作的に出現することがあります。ストレスをためず、十分に睡眠をとって、規則正しい生活をしましょう。
  • 頻脈は、自分で脈拍を測定し、きっかけ、症状など出現時の状況をメモしておきましょう。
  • 動悸を感じたのに放置すること。