10歳以下の健常児でも、学童検診では心雑音が90%の学童に聴かれます。これは生理的なものなので心配はいりません。

心雑音の原因となる病気は、先天性心疾患と後天性心疾患とに分かれます。

先天性心疾患の場合は新生児1,000人中5~7人に認められ、その疾患のうち心室中隔欠損(20%)と心房中隔欠損(7~13%)は手術によって完治します。

新生児に心雑音が聞こえていても、授乳、発育が順調であれば、日常生活や食事、運動などは普通の子どもと同じようにしましょう。

後天性心疾患の場合は、心雑音が指摘された時点で循環器専門医の精密検査を受けましょう。呼吸困難、全身の蒼白(チアノーゼ)などの心不全の症状が現れたら急変することがあるので、すぐに入院しましょう。

先天性心疾患の場合は、満1歳の誕生日まではかかりつけ医に1カ月に1度、受診します。

手術は学齢期に達する前までに受けたほうがよいでしょう。

先天性心疾患の手術後、胸部単純レントゲン撮影で心臓の大きさが正常であれば心配はいりません。心電図にも異常がなければ心臓の電気的活動も正常であるといえます。