急性運動失調は、手足の麻痺はないのに、急に体がふらついてうまく歩けなくなる症状です。

ふらつきの原因は、小脳や脊髄、耳などの病気が考えられます。まれに大脳の病気でふらつくことがあります。

神経系統を見る診察やMRI検査などを行います。

小児の急性小脳失調症は、ウイルス感染後や予防接種後に、一定期間を置いて起こる急性小脳炎原因です。多くは自然によくなります。

治療法は原因によって異なります。いずれも薬物療法です。同時に機能訓練を積極的に行います。

目が動かない、体がふらつく、うまく歩けないといったギランバレー症候群とよく似たフィッシャー症候群は、数週間で回復するので、基本的には薬物療法などの必要はなく経過を観察します。

ふらつきだけでなく、嘔吐やろれつが回らないなどの症状がつらいときは、原因を調べて治療するためにも、入院が必要です。

普段の生活では、血圧、血糖値、脂質など、疾患の原因となる危険因子をコントロールします。

原因が、脳や脊髄などが侵される多発性硬化症の場合は暑さを避けます。

ビタミンB1の欠乏によって起こるウェルニッケ脳症が原因の場合は、アルコールの多飲と偏食を避けます。