失語症は、それまでできていた言葉でのコミュニケーションが、脳の障害により難しくなった状態です。

言葉のやり取りが難しくなることは、失語症でなくても、意識障害や認知症、声を出すための筋肉を動かすことの障害などでも起こります。

原因は、脳卒中や認知症などさまざまな脳の障害が考えられます。原因となる病気を診断することが必要です。

診察では、患者さんと会話や読み書きをしながら、言葉を話したり理解したりするうえで、どの機能が障害されているかを明らかにします。必要に応じて血液検査や、脳CT、MRIなどの検査を行います。

治療は、脳梗塞などがあれば薬物療法などを行いますが、失語症そのものに対してはリハビリテーションを行います。

日常生活では、家庭や社会との積極的な関わり合いが大事です。また、今までのようにコミュニケーションができないストレスが過度にならないように注意することが必要です。ときには絵カードなどを使ってコミュニケーションをとります。