末梢神経を傷害する病気をニューロパチーといい、2つ以上の末梢神経を患う場合を多発性単ニューロパチーと呼びます。

原因となる疾患には、血管障害、免疫異常、感染症などが挙げられます。原因疾患によっては、末梢神経以外にも症状が生じることがあります。

治療法は原因疾患によって異なるので、原因疾患をみつけることが大事です。

検査は、血液検査、尿検査、X線検査、心電図などが行われるほか、神経障害の広がりなどをみるために、微弱な電流を用いた神経伝達速度検査が行われます。場合によっては、下肢にある腓腹（ひふく）神経の一部を採って調べる神経生検が行われることもあります。

根本的な治療法ではありませんが、痛みやしびれの症状の緩和にビタミン剤や抗うつ薬、抗てんかん薬などを使用し、効果を得ています。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 感覚が低下してけがややけどに気づかないことがあります。室内を整えてケガを予防し、体をこまめにチェックしましょう。
  • 体を動かさないと関節が固まってきます。積極的に動かすようにしましょう。
  • 体温、体重、皮膚症状に変化がないか、気を配りましょう。
  • 症状が悪化したときは、早急に受診しましょう。場合によっては入院が必要になることがあります。
  • 筋力低下、感覚障害がある部位は酷使しないようにしましょう。