平衡障害とは、めまいやふらつき、歩行のバランスが取れないなどの障害で、内耳(末梢前庭/めまい)、下肢の感覚神経(固有感覚/関節の不安定)、中枢神経(小脳/運動・知覚などの障害)などの異常によって起こります。
高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病でも平衡障害が生じることがあります。過去に受けた病気の種類や、現在服用している薬、遺伝的な病気が関係することもあります。
急に起きた急性平衡障害と、長く続いている慢性平衡障害とでは、多くの場合、原因となっている病気の種類が違います。どこに病変があるのかをはっきりさせることが大事です。
検査では、脳の病気と手足(末梢)の病気を区別する検査、耳の病気を調べる検査、脳の異常を調べるMRIやCTなどの画像検査などを行います。
高血圧・糖尿病などの生活習慣病が関係している場合は、これらの病気の治療を行いながらリハビリテーションを行います。
リハビリテーションは、慢性の平衡障害の治療法でもあり、平衡機能のトレーニングが中心です。トレーニングは根気よく続けましょう。
症状が安定するまでは月に1回、安定した後は2~3カ月に1回の定期受診を欠かさないようにしましょう。