もの忘れには、年をとったことで起こる単なるもの忘れと、病気によるもの忘れがあります。病気によるもの忘れの代表が「認知症」です。
もの忘れは長生きをすれば誰にでも起こります。個人差はありますが、80歳代になれば5人に1人は、90歳代になれば2人に1人は認知症といわれます。
認知症を引き起こす病気は100以上あるといわれます。
もの忘れ(記憶障害)以外の症状として、道具がうまく使えないなどの失行、段取りが立てられないなどの遂行機能障害、目の前のものや音が何なのかわからない失認などがあります。
原因となる病気によっては、その病気の治療をきちんと受けることで、認知症が治ることもあります。しかし、アルツハイマー病や血管性認知症、レビー小体型認知症など認知症の大部分を占める病気は、根本的な治療法はまだありません。
問診、認知機能テスト、血液検査、CT、MRIなどにより診断されます。
治療では、適切な介護やリハビリテーションを行ったり、必要な場合は薬を用いたりすることが中心になります。
下記のような様子が見られる場合は、家族や周囲の人は速やかに受診させてください。