こむらがえりは、正式には「筋けいれん」といいます。健康な人の90%以上が経験しているともいわれ、特に老齢者に多く、しばしば夜間に生じ睡眠障害の原因になっています。若年者に起こることは稀で、頻繁に起こる場合は何らかの疾患が疑われるので、専門医を受診することをお勧めします。

基礎疾患の症状の一つ、または基礎疾患が誘因となってこむらがえりが生じる場合は、基礎疾患の管理が重要です。また、治療薬剤が原因の場合は、薬剤の中止や変更が必要となることがあります。

原因に対する対応とともに、非薬物療法や薬物療法で症状を改善することも重要です。

次の症状が見られる場合は、再度受診してください。

  • こむらがえりが頻回に起こるとき、長く続くとき、痛みが増すとき、こむらがえりで夜眠れないとき。
  • こむらがえりが起こる部位が広がってくるとき。
  • 他の症状(意識障害、易疲労、筋力低下、筋萎縮、感覚異常、色の濃い尿など)が出現してきたとき。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 基礎疾患がない健常人の場合:長時間の歩行・立位の仕事などで足が疲れたら、足関節の屈伸運動を軽く繰り返しましょう。軽いマッサージや足浴も効果的です。
  • 基礎疾患がある人の場合:基礎疾患の治療をまず行いましょう。こむらがえりの原因となる薬剤が投与されている場合は、少しずつその薬剤を減らしたり中止をして、筋けいれんが軽減することを確認しましょう。
  • 原因となる薬剤、過度な運動、長時間の歩行・立位、過労、睡眠不足、脱水、アルコールを避けましょう。
  • 体(筋肉)を冷やさないように注意しましょう。