窒息は解除しないと数分で死亡します。症状が落ち着いたようにみえても、急激に症状が進行し悪化することがあります。

病院では究明のために気管に管を入れたり(気管挿管)、のどを切ったり(輪状甲状膜切開・気管切開)し、緊急処置を行うことがあります。最大限努力しても間に合わないことがあります。

解除が成功し、救命できても、低酸素の影響で脳に後遺症を残すことがあります。

窒息は予防がすべてで、起こってしまったあとの処置は対症的で不確実なものです。

異物除去の初期対応について講習を受けておきましょう。特に摂食・嚥下機能が低下している高齢者や乳幼児が身近にいる人は必要です。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 入院中の高齢者については摂食・嚥下の機能が低下しているなら、訓練を行いましょう。
  • 乳幼児がいる家庭ではチャイルドマウスや食品用ラップフイルムの芯の大きさの玩具や文房具、硬貨などは手の届かないところに置きましょう。
  • 4歳以下にはナッツ類などのような、噛み砕かなくてはならない食べ物は与えないようにしましょう。
  • 乳幼児の睡眠時の窒息事故を防ぐために、うつぶせ寝は避け、軟らかい寝具も避けます。また、家族は禁煙し、授乳も母乳にし、人工栄養の場合は温めすぎないようにします。