慢性下痢症は、軟便が4週間以上続く状態をいいます。
消化管に負荷を与える浸透圧の高いジュースやカフェインなどの飲料を習慣的に摂取したり、ダイエット目的で下剤や漢方薬を飲んだりするのも原因になります。
急性下痢症では感染症が原因の場合が多いのですが、慢性下痢症の場合は非感染症によるものが多くみられます。
原因として、乳糖不耐症や過敏性腸症候群が多く、そのほか炎症性腸疾患、悪性腫瘍、薬剤性などが考えられます。
乳製品の摂取を控えて下痢が改善するようなら乳糖不耐症が考えられます。乳製品の摂取を中止しましょう。
過敏性腸症候群は過去3カ月間、月に3日以上にわたって腹痛や腹部違和感が繰り返し起こり、これが排便によって症状が改善したり、排便頻度や便形状が変化したりする場合に考えられます。便の性状により緩下剤や下痢止めを使用します。
中止可能な薬があれば中止しましょう。
体重減少や発熱、脂肪便があるときは精密検査が必要です。
下痢の量が多く、脱水症状があるときは入院が必要です。