急に生じる腹痛の半分くらいは理由がはっきりしません。しかし、多くは自然に良くなります。

特に、歩いていて痛みがお腹に響くとき、嘔吐が続いて食事や水分が摂取できないとき、出血を伴うときは早めに受診しましょう。

診断には、痛みの詳しい説明や身体診察が必要になります。「いつからどのような痛みが出現したか」「痛みが強くなるタイミングや楽になるタイミング」などについて教えてください。

病態に合わせて検査をしますが、重篤な疾患が隠れていると判断すれば腹部CTを施行します(場合によっては造影剤を使用します)。

疾患ごとに治療方法を選択しますが、とくに重篤な疾患が見つからなければ自然とよくなる腹痛の可能性が高いです。痛み止めを使い、安静にしてください。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 暴飲暴食は避けましょう。
以下の場合には、すぐに再受診しましょう。
  • 普段の血圧よりも低い場合。
  • 痛みが急に強くなっていく場合。
  • 痛みの部位が右下腹部に移動し、痛みがはっきりしてきた場合(虫垂炎が疑われます)。
  • 歩行時にお腹に響いたり、咳払いで痛みが強くなる場合。
  • 食事や水分の摂取が全くできず、尿量が減少する場合。