毎日便が出なければ便秘というわけではありません。逆に、毎日排便があっても、便が出切らない感じや、お腹が張っている感じなど、不快感を伴うようであれば便秘と考えます。

急激に便秘が起こったり、発熱や血便、体重減少などの症状がある場合は、病気が原因で便秘を引き起こしている可能性があります。

症状に応じて、血液検査や便検査、X線検査などが行われます。

病気が原因でない便秘の治療は、規則正しい食事、食物繊維を多くとったり水分を一日に2リットル程度飲んだりする食事療法や、運動の刺激で腸の活動を高める運動療法が有効です。トイレを和式にすると便秘がおさまることがあります。過剰な暖房や厚着を避けることが有効なこともあります。それでも改善しない場合は、便秘薬が用いられます。

便秘薬は、粉薬や錠剤、座薬、漢方薬などさまざまな種類があります。副作用や合併症を考慮して、適した薬が選ばれます。

便秘薬の中には、8時間以上たって効果が現れるものがあります。すぐに効果が出ないからといって、薬を使いすぎないように気をつけましょう。

便秘薬は、人によっては効きすぎて下痢や吐き気を起こすことがあります。症状に応じて、薬の量の増減を行いましょう。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 食物繊維を積極的にとりましょう。
  • 毎日2リットル程度の水分を摂取しましょう。
  • 適度な運動をしましょう。運動をすることで腸が動き、便が出やすくなるといわれています。
  • 可能なら和式トイレで排便するようにしましょう。
  • 暖房や厚着が過度にならないようにしましょう。