肝腫大とは、肝臓が腫れて大きくなった状態をいいます。
原因には、脂肪肝、アルコール性肝障害、薬物性肝障害、慢性心不全によるうっ血肝などさまざまな病気が考えられます。
治療法は肝腫大の原因となる病気により、また病気の重症度、進行度、合併症の有無などにより異なります。
心不全によるうっ血肝が疑われる場合は心臓の異常をチェックするBNPというホルモンや肝機能を調べる血液検査、胸部X線、心エコーなどの検査が行われます。
他の病気の場合は腹部エコーなどの画像検査、各種の血液検査、結果いかんではCTやMRI、肝生検なども必要になります。
肝腫大に加えて次のような場合は、入院を必要とします。
脂肪肝の場合は、肥満の改善、バランスのよい食事、定期的な運動が大事です。
アルコール性肝障害の場合は、禁酒・節酒と同時に、バランスのとれた規則正しい食事が必要です。
薬物性肝障害の場合は、原因と思われる薬物を休薬し、経過をみます。
慢性心不全の場合は、医師の指導の下で塩分制限、禁煙を行います。心不全が増悪したときは活動を制限し安静にします。むくみや息切れ、体重の急激な増加がみられたときは受診しましょう。