腸間膜動脈虚血(ちょうかんまくどうみゃくきょけつ)は、腸に流れる血流が減少している状態をいいます。
まれな病気ですが、約60%は命に危険が及ぶとされています。
症状としては、腹痛、吐き気、嘔吐、下痢などがあげられます。
血流が減少する原因には、動脈硬化や不整脈が考えられます。
診断をつけるには、血液検査やCT、MRIなどの検査のほか、血管内カテーテル検査が必要になることがあります。
治療の目的は、血液が正常に流れるようにすることです。点滴で、血流のかたまりを溶かすような薬を使用します。血管内カテーテルから血管を広げる薬や血液のかたまりを溶かす薬を使うこともあります。
腸管が壊死していたり、壊死が起こりかけていたりするときは、腸管の一部を切除する必要があります。感染症が併発するときは抗生剤を使って治療します。
全身管理が必要なので、入院での治療が前提となります。