出血傾向とは、出血した後で血が止まらなかったり、手術や抜歯の際に出血が止まりにくかったり、特にぶつけたりしなくても皮下出血を起こす状態です。
出血傾向は、主に血管、血小板、血液の中にあって血液を固めるために働くたんぱく質である凝固因子の異常によって起こります。肝臓や腎臓の病気で出血しやすくなることもあります。
受診の際には、出血の状況に加えて、家族に同じような症状が見られるか、今まで血が止まりにくかったことがあるかを伝えて、飲んでいる薬があればそれを担当医に提示してください。
高齢者の手の甲や前腕に見られるさまざまな形をした皮下出血は、血管が加齢に伴って弱くなったことが原因で起きる皮下出血で、心配はいりません。
検査は、出血傾向を知るために血液検査などを行います。
出血傾向の原因や程度によって、治療が異なります。原因によっては血液専門医の受診が必要となります。
出血症状が軽度の場合は外来で治療します。出血の程度が強くなった場合は早急に受診しましょう。
血小板が著しく減少している場合、止血が困難な場合、大量に出血している場合は入院して治療します。
薬の内服が始まったら、医師の指示に従い、自分の判断で薬を減らしたりやめたりしないようにしましょう。
頭痛薬や解熱剤を内服するときは医師に確認しましょう。