5歳以上で継続的におねしょをする場合を夜尿症といいます。昼間もおもらしがあり、口が渇いてやたらに水分を摂取するようなら何らかの病気があると考えられます。

夜尿症は、放っておいても10~15%は自然に治るという報告があります。しかし、幼児期のおねしょの3%は大人にまで持ち越すといわれます。治療を行えば、自然に治癒の3~4倍の治癒率があると報告されています。

夜尿症の場合は、尿検査、腎超音波検査、残尿測定などが行われます。検査の結果、尿の中に膿が混ざっている場合は何らかの基礎疾患が考えられます。残尿が認められる場合も泌尿器の疾患が考えられます。水腎症、萎縮腎などが原因の場合もあります。

原因となる基礎疾患や泌尿器の疾患があるときは、まずその病気を治療します。

夜尿の習慣を変えるには、毎日の夜尿と睡眠の状態がわかる夜尿日記、排尿回数や膀胱容量、夜間尿量などがわかる排尿日誌を記録することです。

朝一番に採った尿(早朝尿)を医療機関に持参した際に尿の浸透圧を調べてもらうのもよいでしょう。朝起きたときの尿の浸透圧から夜間の尿量の目安がわかります。

生活面では、就寝2~3時間前から朝起きるまで、水分を制限します。のどが渇いたときは水分ではなく氷を口に含むとのどの渇きがおさまります。就寝と起床の時間を決め、規則正しい生活をしましょう。

おねしょは本人の意識がないときに起きるので、いびきと同じようなものです。おねしょをしても、叱ったり、嫌な顔をしたりしないようにしましょう。治療に結びつかず、精神的に逆効果です。