日本人の約15%が、日中の眠気の問題を抱え、運転中に襲う眠気など重度の眠気は人口の2.5%にみられるとされています。

日中に眠気を覚える疾患のうち、もっとも頻度が高いのは閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)です。

その他の原因としては、ナルコレプシー、睡眠不足症候群、むずむず脚症候群、周期性四肢運動障害、特発性過眠症、昼夜のサイクルと体内時計のリズムが合わない概日リズム睡眠障害、うつ病、薬剤の副作用などがあげられます。

診断には、睡眠状況(就寝時間・起床時間・中途での目覚め)、いびき、睡眠時の無呼吸、睡眠時の足のむずつき、気分の落ち込み、身体的な基礎疾患、現在の内服薬、職業が重要な情報になります。

睡眠日誌をつけたり、自宅で簡易診断装置を装着したり、入院してポリソムノグラフィー検査を行うことがあります。

閉塞型睡眠時無呼吸症候群と診断された場合は、空気を送り続ける治療器を装着するnCPAP、口腔内装置、手術療法などから治療法を選択します。多くの場合はnCPAPが選ばれます。この治療法を導入したときは、1カ月に1度の受診が必要になります。ここでは使用状況や副作用の有無、症状などを確認します。

規則正しい睡眠時間をとりましょう。

肥満の場合は、栄養指導や運動指導による減量が必要です。