視野異常は、網膜から視神経、視中枢に至るどの部分の障害でも起こります。
視野は、網膜全体の機能を反映していますが、中心部分を反映する視力と違って障害が生じても気がつかないことがあります。
視野異常は、病気によって視野に特徴的な状態が現れるので、視野の計測により原因や障害を予想することができます。
視野異常には大きく分けて、視野の範囲が狭くなる狭窄、見えにくい、暗いなど視野の中で部分的に視感度が低下する暗点、固定点を通る垂直線あるいは水平線を境に視野が障害される半盲があります。
検査では、何種類かの明るさ、大きさ、色の違う視標を使って量的視野測定(動的、静的)を行います。
急激な視野異常をもたらす病気には緊急の処理が必要です。
急性原発閉塞隅角緑内障(きゅうせいげんぱつへいそくぐうかくりょくないしょう)、網膜剥離、頭蓋内腫瘍など、手術が必要なものは術後管理もあり、入院が必要です。
虚血性視神経症、視神経炎、網膜動脈閉塞症、ブドウ膜炎では、ステロイド薬や血栓溶解薬の大量投与を行います。副作用の危険性もあるので入院して行います。
緑内障の大半は通院での薬物療法を行います。3〜4カ月ごとに経過観察します。
網膜剥離の場合は、激しい運動により悪化する可能性があるので、安静を心がけましょう。