眼球突出の原因はさまざまです。治療は原因疾患によって異なります。

検査は、MRI CTなどの画像検査や採血が行われます。

視力低下などの視機能障害が進行する倍は、緊急性が高いです。急速に眼球突出が進行すれば、準緊急です。感染性の場合は、緊急に入院治療が必要です。

眼球突出を起こす代表的な疾患


【甲状腺眼症】

  • 甲状腺関連の自己抗体による自己免疫疾患です。
  • 眼窩(眼球が収まっているくぼみ)内の組織が炎症を起こしています。
  • ステロイド薬療法が有効、放射線療法は一部有効です。
  • 甲状腺機能亢進症に合併しやすいですが、甲状腺機能とは直接関係ありません。
  • 中等度〜重症の甲状腺視眼症には、ステロイド薬を大量に点滴するパルス療法がもっとも有効です。しかし、パルス療法は視神経障害、外眼筋の肥厚にもっとも有効で、斜視には一部有効、眼球突出にはあまり効果がないとされています。またパルス療法による副作用が問題です。

【眼窩腫瘍】

  • 可能であれば、生検・摘出が行われます。

【眼窩感染症(眼窩蜂巣炎)】

  • 細菌や真菌等による感染症です。
  • 重症化することもあるため、入院して治療を受ける必要があります。

【特発性眼窩炎症】

  • さまざま原因で起こりますが、その原因は特定できないことが多いです。
  • ステロイド治療が効果的なことが多いです。再発、慢性化することもあります。

急速に眼球突出が進行したり、視力低下や視野障害が現れた場合は、再診してください。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 甲状腺眼症の人は禁煙してください。
  • ステロイドパルス療法は重篤な副作用が出ることがあるので、入院での治療が必要です。
  • 眼窩感染症は重症化すると生命の危険もあるため、入院での治療が必要です。