鼻汁は鼻炎の症状の一つであることが多く、たいていはくしゃみや鼻づまりを伴います。

原因で多いのは、急性鼻炎、急性・慢性副鼻腔炎などの感染症や、アレルギー性鼻炎です。感染症の場合はかぜっぽい症状を伴い、アレルギー性鼻炎の場合は鼻だけでなく目のかゆみや充血など目の症状を伴うことが多くみられます。

受診するときに、鼻汁の経過の長さ(急性か慢性か)、性状(ドロドロかサラサラか)、鼻汁以外の症状を医師に伝えると、原因を知るヒントになります。

血管運動性鼻炎はアレルギー性鼻炎と似た症状が現れますが、鼻汁好酸球検査で、アレルギー性鼻炎でみられる好酸球の増多が認められません。

鼻汁に血が混じっていたり、悪臭がする場合は鼻の中に何かができている可能性があります。

かぜが原因の鼻汁の場合は、安静にしてゆっくり休みましょう。バランスのとれた栄養を摂取し、水分補給を心がけましょう。二次感染予防のため、うがい、手洗い、マスクを励行しましょう。

アレルギー性鼻炎の場合は、アレルゲンを退け、外出時はスギ花粉を避けるためにマスクやゴーグルを使用しましょう。家に戻ったら手や顔を洗い、服についた花粉を落とします。室内をよく掃除して、ハウスダストにも注意しましょう。

血管運動性鼻炎の場合は、タバコの煙や排気ガス、気温の変化や強い香料、洗剤、アルコール飲料などが引き金になります。思い当たる原因は避けましょう。

薬剤性鼻炎は市販の鼻充血除去スプレーの過剰使用が原因となることが多いようです。その他、降圧剤やED 治療薬、女性ホルモンでも起きることがあります。使用には注意しましょう。