のどが痛いというとき、単なるかぜではなく溶連菌性扁桃炎の可能性があります。溶連菌性扁桃炎は、発熱、首のリンパ部の腫れ、扁桃の腫れと膿の付着が特徴です。咳はみられません。のどの膿をとって調べれば、その場でわかります。場合によっては培養検査を行います。

ただし、発疹が出たり、呼吸が苦しくなったり、つばも飲み込めない、声が枯れる、口が開けにくい、くび全体が腫れてきたというときは別の危険な病気の可能性もあります。すぐに受診しましょう。

溶連菌性扁桃炎の治療は、ペニシリン系の抗菌薬を10日間継続して服用します。ペニシリンアレルギーがある場合は、マクロライド系抗菌薬という別の薬を使います。

抗菌薬は飲み始めて1日以上たてば感染の危険は少なくなります。また、膿の塊をつくるような重症化を防ぎ、のちに生じる可能性があるリウマチ熱の予防にもなります。

3日抗菌薬を服用しても、症状が改善されないときは、溶連菌以外の原因を考える必要があります。溶連菌性扁桃炎でない場合は、まずは症状をおさえる薬で経過をみます。

抗菌薬は下痢を起こしやすいのですが、下痢がだんだんひどくなったり、便に血が混ざったりするようなときは再受診しましょう。