過食は、摂食障害の一つの症状の場合と、そうでない場合があります。

摂食障害による過食は女性に多く、神経性食思不振症(拒食症)、神経性過食症、むちゃ食い障害などでみられます。背景に心理的・神経的な要因があるとされます。

摂食障害の症状としては、過食やむちゃ食いを抑制できないものの、体重へのこだわりが強く、その後に体重が増えないように自分で吐いたり、下剤や利尿剤を使ったり、極端なダイエットを試みたりします。

摂食障害でない場合は、食が進む糖尿病や甲状腺機能亢進症、ステロイドの内服、食欲の中枢に影響を与える脳腫瘍といった病気が原因となっていることがあります。

摂食障害に、糖尿病などの病気が合併することもあります。

摂食障害による過食かどうかを調べるために、SCOFF摂食障害スクリーニングが行われます。5項目の質問があり、2つ以上該当すると、摂食障害が疑われます。

病気が原因の場合は、基礎となる病気を治療すれば過食は軽減されます。

摂食障害の場合は、認知行動療法が有効といわれています。認知行動療法とは、ゆがんだ食行動、体型、体重に対する認知を修正する行動療法です。また、一部の抗うつ薬も効果が認められています。

摂食障害のうちの神経性食思不振症の場合は、内科的な治療も必要となることが多く、入院して治療を受ける必要も出てきます。入院しない場合も、精神科の専門医のもとでしっかり指導を受けることが大事です。