好中球は白血球の一つで、白血球の約60%を占める顆粒球ともよばれる細胞です。この好中球数が1,500/μL以下の場合を好中球減少といいます。
好中球が減少しても特に症状はありませんが、好中球は感染防御の働きをしているので感染症にかかりやすくなります。
好中球減少の原因としては、ウイルス感染、薬剤、自己免疫疾患、脾腫(脾臓が大きくなること)などが多いです。
まれに骨髄が原因で好中球減少が起きることがあり、この場合には骨髄検査が必要になります。この場合、好中球以外の赤血球や血小板の異常を伴っていることがあります。
ウイルス感染による好中球減少の頻度が高く、多くの場合、症状は軽度で自然に回復します。定期的に経過を観察します。
ただし、経過観察中に感染症にかかり、まれに重症化することがあるので、高熱が出たらすぐに受診しましょう。好中球数が1,000/μL以下の場合は入院して抗菌薬を投与します。
好中球減少が著明で500/μL以下の場合には入院して精密検査を行います。
重篤な骨髄疾患が疑われる場合も入院が必要です。
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