リンパ球は白血球の中の一つで、免疫に関与しています。

異型リンパ球は、生体が何らかの刺激に反応して、通常のリンパ球とは異なる形態をもつようになったものです。悪性の細胞ではありません。白血病や悪性リンパ腫に出現する異常なリンパ球とは異なります。

多くはウイルス感染によってもたらされます。そのほか、生体が何らかの免疫反応を起こすことが原因となることもあります。

ときに、異型リンパ球が非常に増えて、発熱、咽頭炎、咽頭痛、リンパ節腫脹、肝機能障害を認めることがあります。この場合は、エプスタイン・バールウイルスによる伝染性単核球症の可能性もあり、ウイルスの検査を行い、安静と補液(点滴)が必要になります。

異型リンパ球が白血球の10%以下で、特に症状がない場合は、ウイルス感染により一時的に異型リンパ球が出現していると考えられます。経過を見るだけでよいでしょう。

経過観察を指示されたら、その指示に従い、再検査を受けましょう。

異型リンパ球の原因によっては、精密検査のために入院が必要になる場合もあります。

全身症状によっては入院して安静、補液などを必要とする場合があります。

異型リンパ球は顕微鏡でリンパ球の形態を観察して判断するため、判断が困難な場合もあります。この場合、血液専門医を受診する必要があります。