マグネシウム欠乏とは、体内の電解質の一つであるマグネシウムイオンが血液中で減っている状態です。
マグネシウム濃度の低下がひどくなると、けいれんや(心室性)不整脈が生じます。中等度でも、テタニー(筋肉の痛みを伴うけいれん症状)や心電図に異常がみられることがあります。
原因は病歴から推察できることがほとんどです。とくに糖尿病、栄養不良、長期間の下痢、特定の薬剤などがあげられます。
正確に原因を知るためには、血液検査や尿検査、心電図検査を行い、マグネシウムが失われていく部位が腎臓かそれ以外かを推察します。
治療は、血清マグネシウム値を上昇させるために、投薬によってマグネシウムを体内に補い、経過を観察します。
投薬は、症状が安定している場合は経口薬を用いますが、けいれんや不整脈などの症状があり急を要する場合は点滴を行います。
低マグネシウム血症を起こすような糖尿病などの全身疾患があるときは、その治療も並行して行います。
アルコール多飲、遺伝疾患などが原因となっているときにはそれに応じた対処が必要になります。