肝機能障害(AST、ALT上昇)とは、 逸脱酵素であるAST、ALTの血中濃度が上昇した状態です。正常範囲の上限は施設によって異なりますが、 おおむね35~45IU/l前後となります。肝胆道系疾患・心筋梗塞をはじめとして多くの臓器障害で認められます。
肝機能障害は、肝臓が何らかの異常によって障害を受ける病気です。軽度の場合は、脂肪肝やアルコール、薬剤による障害が考えられます。
肝機能の数値にはγ-GTP、AST(GOT)、ALT(GPT)などがありますが、正常値の2倍程度の数値の方は多く存在します。
食事・運動などで脂肪肝が改善すれば、AST・ALTの数値も改善すると考えられます。食事・運動などで改善されない場合には、さらなる精査が必要です。
家族にウイルス性肝炎患者さんがいる方は、関連性がある可能性があるので、医師に相談してください。
軽度の肝機能障害なら、多くの検査は必要ありませんが、症状が軽くない場合には超音波検査、肝臓に針を刺して細胞・組織を調べる肝生検などが行われます。また、症状に応じた精査が行われます。
改善傾向がない場合、その他の症状が出る場合はCT、MRI検査などを行います。
急激に肝機能障害が進んだ、黄疸や腹痛がある、高熱が出ているといった方は、入院が必要となる場合があります。
伝染性単核球症と診断された方は、安静を目的とした入院が必要となります。
B型肝炎やC型肝炎と診断された方は、定期的な検査が必要です。