軽症頭部外傷は、頭を打つことによるケガです。

軽症頭部外傷の多くは経過がよいことが多いのですが、時に頭蓋内出血や脳内出血が起き、入院や手術が必要になることがあります。

頭部CTスキャンは、出血部位を確認するために必要な撮影ですが、頭蓋内は骨に囲まれているために被ばく量が高くなります。そのリスクを考えて、医師は撮影の有無を判断します。

頭部外傷による症状はさまざまです。数時間から数週間続きます。症状としては、以下のものがあげられます。

  • 頭痛
  • めまい、ふらつき
  • 吐き気、嘔吐
  • 気分の変調、いらつき
  • 集中力、記憶力の障害
  • 活気の低下、眠気

多くは治療を必要としません。ただし、以下の場合は受診しましょう。

  • 何回も嘔吐する
  • 耳や鼻からの分泌物や出血がある
  • 自分のいる場所がわからないなど意識の混乱がある
  • 目が見えにくくなった
  • 会話がおかしくなった
  • けいれん発作を起こした
  • 患者が起き上がれない
  • 気を失ったままである
  • 四肢のしびれ、脱力がある

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • けがをした当日はゆっくり休みましょう。
  • 頭皮が痛んだり腫れたりしたときは24~48時間は冷やしましょう。
  • 頭痛にはアセトアミノフェンなどの消炎薬を使用します。
  • 激しいスポーツは避けましょう。