ニコチンはいろいろな薬の中でもっとも依存症になりやすい性質をもっています。タバコにはニコチンが多く含まれます。喫煙習慣が原因で亡くなる犠牲者は多くいます。

どのようなきっかけでタバコを吸い始めたでしょうか。親や先輩、俳優、歌手などが吸う姿を見て格好いいと思い、子どもが吸い始めます。この子どもたちは仲間に吸わせます。仲間の子どもは仲間外れにされないように、いじめに合わないように吸い始めます。これらの心理的要因は間もなく薄れますが、そのときにはニコチン中毒になっており、容易にやめられません。

依存症になりやすい薬を順に並べると、ニコチン、ヘロイン、コカイン、アルコール、カフェインです。犠牲者になりやすいものは、ニコチン、アルコール、コカイン、ヘロイン、カフェインの順です。

喫煙をいちばん確実に、安価に止める方法が禁煙外来です。世の中には、漢方薬を含めさまざまな禁煙グッズがありますが、どれも確実な方法ではなく、また高価です。安易に利用するのは望ましいとはいえません。

禁煙すると、タバコを吸いたくてたまらなくなります。禁煙して最初は3分間ほど続き、1日に何度もそうした気持ちに襲われます。このときが要注意です。水あるいは冷水を飲みましょう。3分するうちに、気持ちは自然に落ち着くでしょう。

禁煙して自信がつくまではアルコールやコーヒーを飲むのは避けてください。特に友人と酒を飲む機会は危険です。しばらくは宴会から遠ざかりましょう。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • コーヒーやアルコールなど喫煙と結びついていることを避けます。
  • 朝の目覚め時にいつもとちがうことをしてみましょう。
  • 食後はすぐに食卓を離れましょう。
  • タバコの自動販売機が置いてある場所に近づかないようにしましょう。
  • 吸いたくなったら水あるいは冷水を飲みましょう。
  • 酒の席にはしばらく参加しないでおきましょう。
  • コーヒーはしばらく飲まないようにしましょう。