食道破裂は食道穿孔ともいい、食道の壁に穴が開く病気です。食道を通過する内容物が外に漏れ、縦隔内や胸腔内に汚染が広がります。時間が経過すると感染症が進行し、病状は重くなります。
嘔吐後に胸や背中に痛みが出て、全身倦怠感や発熱がみられ、具合が悪くなるようなら、食道破裂の発症が疑われます。
原因としては、内視鏡治療、義歯や魚の骨などの食道異物、食道憩室(食道の壁にできる袋状のくぼみ)や食道がんなどがあげられます。
原因が明らかでないものは特発性食道破裂と呼ばれます。嘔吐による急激な食道の内圧の上昇が原因と考えられています。
食道破裂が起きてから治療するまでの時間が短いほど助かる可能性が高くなります。
食道破裂が疑われたら血液検査で炎症の有無を確認します。胸腹部CT検査で、食道破裂の可能性や周囲への炎症の有無を確認します。食道造影検査により確定診断が行われます。
程度が軽い場合は手術を必要としないときもありますが、一般には手術を行い、穿孔部を閉じ、周囲の洗浄と体内にたまった余分な水分や血液などを体外に排出するドレナージが行われます。
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