食道の粘膜は、扁平上皮で覆われていますが、その食道下端が胃や腸の粘膜である円柱上皮に置きかわった状態をバレット食道といいます。また、置きかわった粘膜をバレット粘膜と呼びます。
症状は逆流性食道炎として現れることがあります。胸やけを訴える人の約13%にバレット食道を認めるという報告があります。胃酸や胆汁の逆流と深い関係があるという報告もあります。
バレット粘膜はバレット腺癌に移行する、すなわちバレット食道は前癌状態と考えられています。
検査では、上部消化管内視鏡検査を行います。バレット腺癌が発見された場合は、治療方針を決めるために、特殊内視鏡検査、超音波内視鏡検査、上胸腹部CTの検査が行われます。
バレット食道で逆流性食道炎を伴っていれば、胃酸の分泌を低下させる薬剤を内服します。
バレット腺癌の場合は内視鏡治療、手術を施行し、転移の程度によっては放射線治療や抗がん剤治療を行います。
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